2009年08月22日

刑事コロンボ新シリーズ・ベスト&ワースト

1989年〜1999年までの新シリーズを一通り見たので個人的なベスト、ワーストを決めておく。現時点でまだ未放映である2003年の「虚飾のオープニングナイト」は省く。

◎ベスト・エピソード

1.「殺人講義」(1990)
金田一くんっぽいトリック暴きショーがたまらない
 
2.「復讐を抱いて眠れ」(1998)
マクグーハン、最後の演技、そしてフォークとの最後の対決

3.「かみさんよ、安らかに」(1990)
コロンボの妻の毒殺未遂プロットが変り種で面白い。結局コロンボ妻が最後まで登場しないのは残念か(だがリアル妻は他のエピソードで見れる)

次点:「殺意の斬れ味」(1997)「4時02分の銃声」(1993)「迷子の兵隊」(1989)

◎ワースト・エピソード

1.奇妙な助っ人(1995)
退屈死するかと思うほどのグダグダ感

2.影なき殺人者(1991)
お面て。。

3.犯罪警報(1991)
よく覚えてないが。

◎ベスト・トリック
「殺人講義」

◎ベスト犯人
パトリック・マクグーハン「復讐を抱いて眠れ」「完全犯罪の誤算」
次点パトリック・ボーショー「殺意のキャンパス」

◎ベスト助演
リアルかみさん(シーラ・ダニーズ)「殺意の斬れ味」「殺意のキャンパス」「死を呼ぶジグソー」「影なき殺人者」
posted by onion_slice at 13:55 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年08月15日

刑事コロンボ「奪われた旋律」

原題"Murder With Too Many Notes"(1999)

弟子のガブリエルに曲をかかせて仕事も名声も独り占めにする映画音楽作曲家フィンドレー・クロフォード(ビリー・コノリー)。ガブリエルがクロフォードとの関係を暴露すると言い出したことから、転落死に見せかけ殺害する。

自分は演奏会場で指揮棒を振りアリバイを確保しながら、映画撮影用のエレベータを自動操縦させ、屋上に放置した昏睡状態のガイシャを突き上げて落とすというトリックがなかなか見ごたえあり。なんだけど、トリックを見破るに至るプロセスが少し物足りない。犯人役との絡みもややあっさりしすぎている印象を受ける。

キーボード打って、PCの画面で譜面が作成されるシーンとかあったけど、1999年の時点でこんなことができてたんですね。1999年という年がすでに10年前ということに驚きを覚える。

次回は新コロンボのラスト放映だが2週休みとのこと。とりあえずこれまでの新シリーズ23エピソードから、個人的なベスト、ワースト・エピソードを決めて近いうちにアップしたいと思う。

エピソード満足度:6/10
posted by onion_slice at 21:57 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年08月08日

刑事コロンボ「復讐を抱いて眠れ」

原題"Ashes to Ashes"(1998)

かつて大物女優の死亡時にダイヤのネックレスを盗んだ葬儀屋(パトリック・マクグーハン)が、事件の真相をかぎつけたゴシップ紙の女性記者を殺害し、別の死体とすりかえて火葬する。

葬儀屋が犯人ということで、死体という最重要証拠を消滅できる特権があるのがポイント。ただしひとつの棺に二人分の死体を詰めるのは無理なので、まずは殺した女をすり替え火葬した後で、次に運よく運ばれてきた爆発事故で肉体がかなりふっとんだ人物と一緒に余った死体を詰めて灰にすれば証拠隠滅の完了。ということで、かなり完全犯罪に近い状況が生まれる。

この状況で推理力を働かせていき、物的証拠はなくとも犯人から言い逃れする論理的逃げ道をすべて奪っていくコロンボの捜査の腕が素晴らしい。犯人役のマクグーハンも、自白するしかないと観念したときに、チェスでチェックメイトされて潔く負けを認めるかのような態度が妙に心に残る。何度もコロンボと対決しているが相変わらずの名演技だ。

マクグーハンは、この作品のあとは声優業をちょろっとやったぐらいなので事実上最後の肉体的な演技なのですね。最後の演技が葬儀屋というのがまた皮肉なものだ。演出の方は、この次の回のコロンボのエピソードも手がけているようだけど。

というわけで、なかなか気に入った。

エピソード満足度:7/10

posted by onion_slice at 20:54 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年08月02日

レボリューショナリー・ロード

監督サム・メンデス、出演レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、2008年、アメリカ。

50年代のコネティカット。主人公はビジネス用コンピュータ販売会社に勤める30歳の会社員フランク(ディカプリオ)とその妻エイプリル(ウィンスレット)。二人の子供がいて不自由なく暮らしているが、平凡で単調なアメリカの田舎生活に首まで浸かっている自分たちを嫌悪し、ヨーロッパに移住して人生をやり直すことを夢見ている。

自分の平凡さに気づきつつも特別な存在でありたいと願い、窒息しそうな現実の社会から脱出しようと無駄なあがきをする大人の話だ。

何か会社勤め以外のことをしたい、おれには何かできるはずだ、と漠然とした思いだけを持ちながら30を迎えてしまい、自分に残された可能性はほとんどないことに気づく。そんな田舎のサラリーマンと妻の姿は痛々しいながらも共感できなくはない。フランクだけなら、挫折の苦い味を知り現実に適応していくという話でめでたしめでたし、となったんだろうが、妻のエイプリルの方がそうはさせてくれず物語のベクトルを悲劇の方向へ無理やり引っ張っていく。

すでに冒頭の車での大喧嘩シーンで、エイプリルの神経過敏で壊れそうな役どころから、ストーリーが悲劇に向かうことは容易に推測できるわけだが、パリ行きとフランクの昇進の話辺りから決定的になる。

ネタバレになるから書かないが、中盤1時間ぐらいから後は誰でも先の展開を予測できるマンネリ悲劇パターンだった。頭の中で正確にフローチャートを思い描けそうなぐらいだ。マンネリ悲劇が悪いわけではないが、エイプリルの精神崩壊のさせ方が型どおりすぎてつまらない。

ウィンスレットは大分老けましたね。それこそがこの映画で感じた一番の悲劇だったような気がする。


posted by onion_slice at 13:26 | Comment(0) | 正統派ドラマ
2009年08月01日

ワールド・オブ・ライズ

監督リドリー・スコット、出演レオナルド・ディカプリオ、ラッセル。クロウ、マーク・ストロング、2008年、アメリカ。

原題"Body of Lies"の"Body"を邦題でワールドという言葉に直しているのが気に入らない。この作品がCIAについて描いているような、中枢から末端まで嘘が充満しきっている腐敗した組織体の不気味なニュアンスが剥がれているため、DVD屋で見たときに007的なお気楽スパイアクションを想像してしまう。

それで素通りしてしまった人はもったいない。「ブラックホークダウン」や「グラディエーター」のリドスコだから1級のアクションが見所なのは間違いないが、それ以上に、CIAが犯しつづけている失敗の本質や組織としての欠陥が容赦なく暴露されているので、テロに対する合衆国の諜報戦の危うさについて危機感を持たせてくれる。

失敗した数々の内密行動がさらにテロリストの憎悪を煽っている危険な悪循環に気づかされるし、ディカプリオとクロウの相互不信に基づくオペレーションの食い違いなどを見ていて、これが実際のCIAエージェントの実態なら、そりゃビンラディンもつかまらないよな、と思ってしまう。

そういうわけで、「嘘」をキーワードになかなかの洞察が詰まった映画だと思う。

シギントを描かせたら弟トニー・スコットに敵う監督はいないが、もうひとつの諜報活動の柱ヒューミントを描いた映画として、兄貴の面目躍如といったところか。


posted by onion_slice at 11:42 | Comment(0) | アクション

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