2009年11月29日

Lost season 5

前半のオーシャニック6が島に戻るまでの決意をするくだりは、戻る動機付けが必ずしも説得力に富んでいるわけでなく、いつものようにベンジャミンに操られよく分からんが何となく戻らなきゃならないみたいな流れになっていて正直グダグダ感を感じたが、後半からのテンポアップで挽回してくれた。

これまでのシーズンで意地悪く宙吊りにされてきた伏線が猛烈な勢いで回収されていくのが心地よく、数年間待たされた苛立ちも半分ぐらいは雲散霧消した。

その代わり、1974−77年、2007年の二つのタイムラインで次々にジャック達、ダーマ、アザーズ、316便で墜落した連中を巻き込んで進行するプロットが恐ろしく複雑かつ謎に満ちていて、また頭に新たなもやもやの種を蒔いてくれるわけだが、シーズンフィナーレに向けた仕込みとしては満足のいく内容だった。これだけ待ったんだから、全容解明まであと1年ぐらい待てる。

しかしAXNの無駄なもったいぶり感ときたら。
最後の総集編「時を越えた旅」、5のフィナーレ前後を1時間ずつ区切って3週間も引っ張るやり方にはさすがに辟易した。


posted by onion_slice at 23:35 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年11月28日

刑事コロンボ「意識の下の映像」

原題"Double Exposure"(1973)、出演ロバート・カルプ。

心理学のエキスパートで企業のプロモーション活動を手がけるケプル博士が、取引先の社長と仲たがいをし契約破棄をちらつかされ、販売促進ビデオ試写の機会を利用し殺害する。

サブリミナル効果による無意識への働きかけは、当時はたぶん斬新なトリックに感ぜられたと思うのだが、36年後の今見るとさすがに何の驚きもない(子供のころMMRで最初に知ったときはかなり衝撃だったのだが)。
コロンボがサブリミナルを逆に利用して犯人を嵌める結末もうーんという感じだ。というか、ランプの中ぐらいは調べてもよさそうなもの。

しかしロバート・カルプの演技は安定した魅力があり、コロンボとの対決の面白さは見ごたえがあった。

エピソード満足度:6/10
posted by onion_slice at 20:59 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年11月23日

ミスト

監督フランク・ダラボン、原作スティーブン・キング、出演トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン。2007年。

力作だった。怪物の潜む霧に囲まれスーパーマーケットに籠城するシチュエーションだけでたまらないが、この外からの恐怖に加えて、籠城する中で宗教狂いのオバサンが皆を扇動していくという内側からの恐怖があり、二つの恐怖にサンドイッチされた主人公たちの絶望がゾワゾワと伝わってくる。

この手のホラーは何度見ても飽きない。恐怖を感じつつも、自分もあんな目に一度ぐらい遭ってみたいという不思議な感覚がふつふつと内部に沸き立ってくる。キングのホラーはこの中毒性をもった恐怖感覚を刺激するのが本当に巧い。

エンディングは少し残念。それまでせっかく丁寧に描いていた主人公たちの生への執着・希望がやや乱暴に切り捨てられ、映画として落としやすいところに落としたという感は否めない。原作は違うらしいがどういう終わり方なのかな。個人的には小説「セル」みたいな結末が好きなのだが。


posted by onion_slice at 23:32 | Comment(0) | サスペンス・ホラー

メリンダとメリンダ

監督ウディ・アレン、出演ラダ・ミッチェル、ウィル・フェレル、クロエ・セヴィニー、2004年。

ひさしぶりの映画記事更新になった。半年近く映画館にもツタヤにも行ってない気がする。最近の映画ソースはもっぱらBS/CSだ。

ブランクがあったから頭を空にして楽しめる映画を期待していたが、期待に反して面倒くさい作品だった。タイトルにメリンダが二人出てくるわけだが、二人の別々のメリンダさんがいるというよりは、同じメリンダという女を喜劇作家と悲劇作家のそれぞれの視点から別人のように描いている。「羅生門」の手法を借りて悲劇と喜劇を一緒に語るという試みだ。

この欲張りな試み自体は評価したいところだけど、どうも形式が内容に先行しすぎていて頭でっかちな作品の印象を受ける。内容としての悲劇・喜劇の質が明らかに低く、アレンというよりアレンのスタイルを真似てどっかの駆け出しのスノッブな脚本家が描いたかのように、パンチのない気の抜けたウィットとうんざりするような陳腐さに満ちている。

おまけに、つまらない悲劇・喜劇を無理やり結合することで無駄に分かりにくくしている傾向がある。

悲劇版メリンダは陰鬱なメークアップと自虐的性格で、喜劇版はあけすけで解放的な性格。なのでよく追っていれば混同することもないのだろうが、メリンダの周りのキャラがそれぞれの話で異なるためか、人物関係図がいまいち頭に入りづらく、面倒くさい。まあどっちも同じような男女間でくっついたの離れたの、な展開なのであまり気にはしなかったが。

それにしてもクロエ・セヴィニーって、意外と年齢がいっていて、自分より上なことに驚いた。「KIDS」の頃すでに20超えていたのね。
あと、ごく脇役だがジョシュ・ブローリンが出ていた。


posted by onion_slice at 17:27 | Comment(0) | コメディ
2009年11月21日

刑事コロンボ「逆転の構図」

原題"Negative Reaction"(1974)、出演ディック・ヴァン・ダイク。

口やかましい妻に尻に敷かれている写真家ガレスコが狂言誘拐を仕組み、妻を殺したあと、刑務所から出所したばかりの知り合いの青年を犯人にでっちあげる状況証拠をつくってから彼も殺害する。

冒頭から続けざまに2人殺して、さらに誘拐を真実に見せるため自分の足を拳銃で撃つ犯人のクレイジーぶりがイカスわけですが、それ以降の犯人像が残念ながら段々薄くなり対決にいまひとつ緊迫感が欠けている印象がある。

そうはいってもトリック暴きはなかなか面白く、決定的な物的証拠はないままどうやってお縄にするんだろうという状況で不意打ちのように飛び出すコロンボお得意のブラフによる嵌め技には快感すら覚える。

また、本線にはあまり関係ないがちょこちょことユーモラスな人物描写が出てくるのが印象的な回だ。犯行の重要な証拠につながる鍵となる現場を目撃するも、酔っ払って何も覚えていない浮浪者、浮浪者向け施設に入ってきたコロンボを浮浪者の一人と信じ込むシスター、コロンボの運転に汗かきまくりの神経質そうな教習所の先生。不動産屋やスタイル抜群の撮影助手もいい味だしている。

エピソード満足度:7/10

posted by onion_slice at 20:59 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年11月14日

刑事コロンボ「パイルD-3の壁」

原題"Blueprint for Murder (1972)",出演パトリック・オニール。

建築家エリオット・マーカムは自分の才能にほれ込んでいる事業家ウィリアムソン夫人と先進的な都市開発プロジェクトを立案するが、ヨーロッパから戻ったウィリアムソンは自分に相談なく勝手に計画を進めるマーカムに激怒し、出資を引き上げると警告。マーカムはウィリアムソンを殺し失踪したように偽装し、彼の財産を夫人が自由に使える状況を作り出し計画を再開させる。

謎めいたタイトルはD-3という名のついた建築用パイルを意味していて、その中に埋められた疑念のある死体をめぐるストーリーになっている。
今回は物理的なトリックがとくにあるわけではなく、犯人が心理的な操作でコロンボをミスリードしようとして、いかにコロンボがその裏をかいて犯人を嵌め込むか、という対決の構図の方に力点が置かれている。

事実、コロンボ対建築家の対決はなかなか緊迫感がある。序盤からすでにコロンボはあなたを疑ってますよ的な姿勢全開だし、犯人も疑われていることを認めると、死体を探せるなら探してみろと逆にコロンボを挑発する。やはり心理的あぶり出しで決着をつけるひとつ前のエピソード「死の方程式」同様に70分枠で短い対決ではあるが、対決の密度は濃い。

それからP.フォークが演出した唯一のエピソードでもある。

エピソード満足度:6/10

posted by onion_slice at 20:46 | Comment(0) | TVシリーズ
2009年11月07日

刑事コロンボ「死の方程式」

原題"Short Fuse"(1972)、出演ロディ・マクドウォール、アイダ・ルピノ。

化学製品会社の創業者の息子ロジャーはろくに仕事をせず写真に興じたり社長の秘書に手を出す毎日。会社の譲渡を考えている社長はロジャーの存在を疎ましく思い、切り捨てることを決意するが、逆恨みしたロジャーは社長の車に手製の爆弾を仕掛け殺害する。

似たような構図は他のコロンボ・エピソードで何度か見たような。ということでストーリー的には少し飽きるといいたいが、1972年とかなり初期の作品でありこの手の経営者vsボンクラ青年パターンは登場順序としては初なのだろう。

トリック的にはいたって普通。葉巻のすり替えぐらいか。コロンボもどうみても本気モードではない。得意の「あともう一つ」による心理的な追い込みもほとんど使っていない。青年のパッパラパーかつ激しやすい性格を観察しどうすればおとせるかをさっと見抜き、70分ちょいの短い尺であっさりとお縄となった。

最後のブラフもいろんなところでよく目にするあぶり出しパターンな気がするのでとくに感動はなし。

エピソード満足度:5/10
posted by onion_slice at 22:25 | Comment(2) | TVシリーズ

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