2008年07月21日

パンズ・ラビリンス

子供のファンタジーが題材というと、甘ったるい菓子とかディズニーめいたキャラのオンパレードなメルヘン世界を想像しがちだがこの作品はそれとは対極にある。

まず設定からして暗い。スペイン内乱を舞台に、残虐な大尉と再婚した母に連れ添い、ファシストと反乱分子が殺しあう山奥にやってきた少女オフェリア。ゲリラとファシスト、ファシスト陣営のスパイをめぐる緊迫した物語の合間を縫ってオフェリアの幻想が展開する。

拷問シーンをはじめ大人たちの闘いもかなりショッキングな暴力に満ちていて心臓バクバクものだったが、オフェリアの幻想もさらに悪夢のような陰惨さで充満している。(大尉でなく本当の)父の命を奪い、母と自分を脅かす戦争がオフェリアに及ぼす影響がダークな心象風景として描写される映像表現はかなりすごい。ギレルモ・デル・トロはノーマークでしたが一発で気に入った。一見やりつくされた題材をまったく独自の視点で構築できる才能はそうそうあるものではないと思う。
「ヘルボーイ」も借りようと思ったがレンタル中だったのが惜しい。


posted by onion_slice at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | SF・ファンタジー
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