2008年08月14日

ノー・カントリー

やっと見たコーエン兄弟の話題作だが、期待を裏切らない出来でした。

「レディキラーズ」と「ディボースショウ」というコメディ路線のあとにこの強烈に不気味な作風。昨今のアメ映画の暴力描写に比べて特に残虐度が強いということもないのだが、ハビエ・バルデム演じる殺し屋の存在が、映画を見ている間中自分の肌の上に異様な空気としてまとわりついて離れない。ポンプ型銃器がいつ発射するのかドキドキもので、ドアノブがクローズアップになって確実にくるとわかっていながらも、いざあの「プシュッッ!!」がくると心臓が飛び上がりそうになる。

後半のシュールな急展開というか、あえて肩透かしのアンチクライマックスに持っていくやり方も嫌いじゃないんだが、やはりバルデムとジョシュ・ブローリンの対決の描写が好きで、2番目のモーテルでの二人の対峙のシーンが一番気に入っている。
音と映像をミニマムに使いながら、見ている人の背中に死が迫るようなゾクッとくる感覚をもたらす演出がたまらない。

ブローリンはどこかで見たことが、と思ったら「プラネット・テラー」の危ない医者の人でした。作中でベトナムに出征したとかいうエピソードがあるが本人はベトナム戦争の只中68年生まれということで、まだ40歳ぐらい。バルデムもよいがこのおっさんも好きだ。

コーエン兄弟の作品の中では個人的にベストかな。


posted by onion_slice at 22:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | クライム
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/104753276

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。