2009年03月14日

刑事コロンボ「迷子の兵隊」

原題"Grand Deceptions"(1989)

民間の国防シンクタンクの理事を勤めるフランク・ブレイリーは運営財団の基金を横領して私腹を肥やしている。昔の戦友レスター・キーガンに嗅ぎ付けられ恐喝されたブレイリーは、財団の大立者パジェット将軍のパーティーに出席しアリバイを確保しながら、こっそりと抜け出しキーガンを事故に見せかけ殺害する。

軍人ものとしては旧シリーズの「祝砲の挽歌」があり、どちらも自分の地位を脅かす知人を爆発事故に見せかけ殺すという似たような筋書きだ。しかし「挽歌」では愛国的な信念から犯人が殺しをやらかすが、本作では金が動機というのが対照的。また、ブレイリーは自分のボスである将軍の奥さんを寝取っていて、自分の陰謀が明るみに出そうになると奥さんを盾に自衛を図ろうとする徹底した卑劣漢として描かれる。

コロンボとの対決やトリック自体にインパクトはないが、将軍を中心とした人間関係の描写はよい。とくに、将軍が奥さんの浮気を知ったときに、「君はまだ若いし魅力的だ。私のような老人と一緒にいてそうした欲求を抑えられないのを、私が許さないとでも思ったのかね」と、苦しみながらも許すシーンがなかなか味わい深い。

ワインでいうとかなり不作の年に思える1989年物コロンボの中では比較的良作といえるのではないでしょうか。来週からはまたちょっととんで90年代コロンボになるようです。この放送順序の脈絡のなさは何なんだ?

エピソード満足度:6/10
posted by onion_slice at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | TVシリーズ
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