2009年04月14日

マッチポイント

2005年作。

ウディ・アレン物は久しぶりだし、何より久しぶりの恋愛映画な気がする。話としては、二股かけて狂気に突っ走る優柔不断男の悲劇という、古典的というか太古の昔から際限なく語られてきたパターン。ウディ・アレン流のシニカルなコメディの味付けがあるかと思いきや、笑いを排したシリアス路線のストレートな演出で、2,3のシーンを除くとアレンが監督とは意識しなくてよい普通の破滅型恋愛ストーリーだ。

古典的なパターンなんだけど、観始めると最後まで気になって観てしまう古典的な面白さがあるのは、誰にでも訪れる可能性のある日常的な悲劇だからかもしれない。

板ばさみになり狂気に駆り立てられていく主人公を見れば、悲劇の結末は大方予測可能なんだけど、最後まで何かが起こり状況をひっくり返さないとも限らない、という、作品にも出てきたネット際のボールのような運任せのハラハラ感は巧く演出されていた。そういう意味で、タイトルに反してテニスシーンはほとんどないわけだけど、納得のいくテニス映画だといえる(苦しいか)。

ドストエフスキーの「罪と罰」とのパラレルは冗長かな。作者がドストエフスキー的なテーマを意識してつくるのは別にいいけど、主人公にこれ見よがしに「罪と罰」を読ませる無駄なシーンを挿むところがウディ・アレンのあまりよくないところだ。

登場人物は非常に類型的で特筆すべきことはないが、クロエ役のエミリー・モーティマー(「ハウル」の英語吹き替え(ソフィー)もやってるとのこと)が真ん中ストライクでした。途中でいったい何度、ジョナサン・リース・マイヤーズに代わってくれと心の中でお願いしたことか。ルヘイン原作の「シャッター・アイランド」でレイチェル役をやるらしいが、コケティッシュなんだけどもろい感じの女性が似合いそうなんで楽しみ。


posted by onion_slice at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 恋愛
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