2009年04月30日

マルコヴィッチの穴

しがない人形使いがジョン・マルコヴィッチの脳へ通じる穴を発見する。

この手の奇をてらった着想の作品というのは、着想が思いつきのレベルにとどまって作品の可能性を開ききれないまま終わってしまうものが多いけれど、話を誰にも予測できない方向へ異様な力で捻じ曲げて発展させていく稀有な脚本によって素晴らしい映画に仕上がっている。

殻を破り脱・駄目人間を図るギークっぽい主人公(ジョン・キューザック)やら、マルコヴィッチの視点から女を眺めることで自分の中の男性的理想像に目覚めていく妻(キャメロン・ディアス)やら、人々の変身願望をマルコヴィッチの穴という装置を通して描く手法が巧すぎる。

そして、自分の欲望のためなら人の脳をかき回してもかまわないと思ってる無茶苦茶な主人公たちに容器代わりに使われるという哀れな役柄を快く引き受けるジョン・マルコヴィッチに愛着を感じずにはいられない。確かにこのチャーミングなおっさんを15分だけ体験したくなる。ちなみにこの15分のマルコヴィッチ体験って、ウォーホルの15分をパロディ化してるんだろうかね。


posted by onion_slice at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | コメディ
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