2009年06月21日

オリバー・ツイスト

監督ロマン・ポランスキー、出演バーニー・クラーク、ベン・キングスレー他、2005年、フランス=イギリス=チェコ。

誰もが知ってる文芸作品の映像化は地味に見えながら、あらかじめ評価の定まった文豪の名作ということで、素材がよいだけに料理の腕の差が歴然と出るジャンルである気がする。

古典がどうしても退屈に思えてしまう現代の観衆に訴えかけるために、駄目な料理人=映画作家は古典の舞台をただ現代に置き換えるだけでごまかしたりするが、大抵、新鮮なのは始めの一口だけで、素材と味付けがちぐはぐなので飽きてくることが多い。

そんな中、ポランスキーの「オリバー・ツイスト」は原作をできるだけ忠実に、オーソドックスに再現し、かつ視覚芸術としての映画表現をぎりぎりまで追求した労力の結晶のような作品だ。19世紀のヴィクトリア朝ロンドンを再現しただだっぴろいセット空間と、その空間を行きかう老若男女の生活感漂うリアリティは舌を巻いてしまう。

難点は、主人公のオリバー君が可愛いんだけど影が薄すぎることで、作品の中盤ぐらいからどんどん目立たなくなって空気化していってしまう。しかしこれは原作自体がそうだから仕方ないが、ここだけはあえて原作改ざんに踏み切って独自に脚色してもよかったのでは、とも思う。

CSでやってた「テス」も録画したので見てみるか。しかし長いんだよな。。


posted by onion_slice at 17:07 | Comment(0) | 正統派ドラマ
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