2009年07月20日

アメリカ,家族のいる風景

監督ヴィム・ヴェンダース、出演サム・シェパード、ジェシカ・ラング、ティム・ロス、2005年ドイツ=アメリカ、原題"Don't Come Knocking"

ヴェンダースの代表作のひとつ「パリ、テキサス」と設定は似ている。
アメリカ西部を舞台に、かつて自分が捨てた家族を探しに行く孤独な中年男のロードムービー。脚本は両方ともサム・シェパードだが、「アメリカ」ではシェパードが主演もこなす。

ちょうどこれの前に、「パリ、テキサス」を10年ぶりぐらいに見たため、そっちの感激が強くてどうしても見劣りしてしまう。テーマは同じだし脚本の質はそんなに変わらないような気がするけど、映像がもつ独特な空気というかな。台詞による説明がなくとも、映像見るだけで脳に瞬時に伝わってくるインスピレーションのようなものがやはり弱い。

とは言えシネマトグラフィはかなり良い。アメリカ西部の原風景的カラーのイエローの出し方は好きだ。

ジェシカ・ラングと街角で喧嘩するのを、通りに面したスポーツジムから映したショットも素晴らしい。

また、シェパードの息子が切れて家の外に放り出したソファに父が座り、キャメラが360度回り続ける間に犬がきたり、シェパードのもう一人の子供がきたりするシーンも面白い(ただ、感情爆発男がぶち切れて家具を窓からぶん投げまくるという描写自体は好きじゃない)。

こういうディテールを見るとまだまだユニークな映画表現をいくつも有している気はするけど、作品1本を通して伝わる、言葉に出来ない感動のスケールは90年代以降のヴェンダース作品で明らかに萎んできているように思う。

それにしても、2010年までにヴェンダースが東京を舞台に撮影を予定しているとのこと。原作は村上龍の「ミソスープ」?とのことで、ヴェンダースの絵的にはそぐわない気もするが、まあ期待してみたい。
というか、撮影現場に立ち会いたい。たぶん新宿でロケがあるはず。情報あったら教えてください。


posted by onion_slice at 23:54 | Comment(0) | 正統派ドラマ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。