2009年09月19日

刑事コロンボ「殺しの序曲」

原題"The Bye-Bye Sky High I.Q. Murder Case"(1977)。出演セオドア・ビケル。

会計事務所の共同経営者でもある親友に金の横領をかぎつけられたことから強盗に見せかけ殺す男。

犯人はIQが最高に高いメンバーから構成される社交クラブに所属しているという設定で、それにふさわしくトリックは確かに難解だ。OPである程度ヒントを見せられているのにも関わらずどうやって時間差をつくったのかがピンと来なくて、コロンボと一緒に最後まで追って種明かしされてようやく理屈は分かった。

被害者が死ぬ前にかけたレコードプレイヤーが曲の途中から再生するようになっていたこと、分厚い辞書が床に落ちていたこと、この二点の乏しい状況証拠からトリックの概要を推測していき、二発の銃声の間の人が倒れる音をどう発生させたか、というどうしても解明できないミッシングリンクは犯人自らに埋めさせるよう失言をリードしていくコロンボの捜査能力は、IQ高い知能犯を出し抜く知性だけでなく、犬が嗅覚だけで獲物を追い詰めるようなどこか本能的な特性に裏打ちされているように思う。

惜しいのは時間が他のエピソードに比べて20分ぐらい短いせいか、トリック暴きがやや急ぎすぎな気はする。複雑なトリックだけに、見終わってもいまひとつ消化不足感が残る。むしろ、天才犯人‐警部の頭脳対決の密度の濃さを印象付けるため、あえて凡庸な視聴者を置き去りにしてこういう釈然としない感を演出するのが狙いなのかもしれないが。

偽金貨を秤1回で見破る小話だけはすっきりした。これは覚えておいて小ネタに使う価値ありです。

エピソード満足度:7/10
posted by onion_slice at 22:39 | Comment(0) | TVシリーズ
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