2010年01月23日

刑事コロンボ「ビデオテープの証言」

原題"Playback"(1975)、出演オスカー・ウェルナー、ジーナ・ローランズ。

電子機器会社の女会長マーガレット・ミーダスは、社長であり娘婿であるハロルドの性格と経営手腕のなさに愛想をつかし、実の息子アーサーを新社長にすることを決意。それを聞いたハロルドはマーガレットを殺し、家の防犯カメラを使ったアリバイトリックを仕組む。

当時としてはハイテクの最先端のようなエピソードだったんだろうか。防犯カメラ、音に反応して自動で開くセンサ付ドア、階段と並行する車椅子専用の可動式スロープを備えたガジェット屋敷。そしてハロルドが見せびらかすデジタル腕時計。

ハイテクを扱った作品は十年以上経つと見るに耐えなくなるのがつらいところで、「愛情の計算」にしても本作にしてもアリバイトリックは今の人なら誰もが瞬時にわかってしまう。

ただ、そのトリックの暴き方は魅力の色あせないコロンボらしい推理力が発揮されているので満足のいく内容だった。

犯人の視点から始まり、刑事の視点に切り替わる構成をもつ一本の推理ドラマとして見ている側にとっては、事件の点と線は気持ちよくつながるわけだが、実際の現場で複数人のあやふやな時間証言・目撃証言や、分断された状況証拠をつなぎあわせて事件の真相を暴き出すのは尋常でない頭脳を要すると思う。しかも、コロンボみたいにほぼ一人でやり遂げ、犯人へのプレッシャーのかけ方も心得ている刑事というのは、現実のおまわりさんの中でどれぐらい存在するんだろう。

それにしてもフォークとオスカー・ウェルナー、ジーナ・ローランズの3ショットは贅沢だった。ローランズが夫の悪事を知ったときに涙を流すラストショットはかなり心を打つ。

エピソード満足度:7/10
posted by onion_slice at 20:48 | Comment(0) | TVシリーズ
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