2010年03月06日

ペルセポリス

2007年フランス。監督マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー、出演(声)キアラ・マストロヤンニ、カトリーヌ・ドヌーヴ。

イラン革命、イラン・イラク戦争の激動下で少女時代を過ごし、留学先のウィーンでつかの間の西洋社会の自由を謳歌した後再びテヘランに戻り、宗教的弾圧が支配する現実を目の当たりにする、というフランス在住の漫画家サトラピの実体験に基づくアニメ映画。

イランの代表的映画監督キアロスタミの作品からは、天真爛漫な子供が楽しくもありしょっぱくもある現実の中で生きているほのぼのとした日常が伝わってくるわけだが、一方で、イランは革命と戦争の国であり、弾圧の国でもある。宗教と政治権力が分かちがたく結びついた社会のなかで、こそこそと西洋流の娯楽を楽しみ、性的な抑圧にさらされながら生きる女性。つねに不安と恐怖と向かい合う現実。こうしたテーマが、サトラピの乾いたユーモアたっぷりの語りから生々しく伝わってくる。

一見ちびまる子ちゃんのような画風だが、どこか虚無感が漂う映像空間と、つねに輪郭が揺れ動いているようなアニメーション効果があいまって独特な不気味さが体感できる作品。


posted by onion_slice at 23:31 | Comment(0) | アニメ
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