2010年04月10日

刑事コロンボ「殺人処方箋」

原題"Prescription:Murder(1968)"、出演ジーン・バリー、ニナ・フォック、キャサリン・ジャスティス。

精神科医が患者である愛人と組んで妻を殺す。コロンボの初回作品。

パイロット版ということもあるのか制作側の気合がびんびんに伝わる。かなりの長編でコロンボの登場まで時間がかかるのだが、犯行現場に戻る犯人の後ろから葉巻くゆらせて現れるシーンは印象深い。さすがにいろんな意味で若い。

風貌はぎらついてるし、捜査方法もシリーズ版に比べると直球勝負という印象を受ける。70年代以降定着するとぼけた捜査スタイルの萌芽は感じ取ることができるが、意表をつく変化球・隠し玉はまだまだ少なく、ひたすら食いつき、犯人のミスをあぶりだそうとする。シリーズの大部分を見終えて若きコロンボに出会うと、このひたむきさがかえって新鮮で、1時間40分という尺も気にならない。

犯人も、知性の高さという点でコロンボ史上トップではないだろうか。ほのめかしを撥ねつけて、証拠を握れないコロンボを逆にこけにする冷静さ。見ているほうは、なんとしてでもコロンボに打ち負かしてほしくなる。

証拠が出ない以上、必然的に自白せざるをえない状況を作り出すことになるわけで、コロンボ得意のトラップで決着をつける。正直、ドレスとか部屋の状況とかから、何らかの物的証拠をつかめそうな気はして、そういうどんでん返しも最後まで期待していたのだが(70年代以降のコロンボなら犯行現場をもっと分析できていたはず)、まだ少し青いところのあるコロンボと、知性の高さで互角に渡り合う犯人との決着としては、納得のゆくものだったと思う。

エピソード満足度:9/10
posted by onion_slice at 00:25 | Comment(0) | TVシリーズ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。