2005年12月30日

リチャード・ニクソン暗殺を企てた男(2004,米)

タイトルからは、ウォーターゲート事件に絡んだ政治的な陰謀物かと期待していたが、あまり物語にニクソンは関係なかった。
どっちかというと「タクシードライバー」的な話で、ショーン・ペン演じるしがないセールスマン、サム・ピックが、貧窮や離婚という不幸を自分が受けるのは社会制度が欺瞞をはらんでいるからだと短絡的に結びつけて、制度の代表者である大統領暗殺を企てる。

犯罪者特有のこうした身勝手な心理をたどるセミドキュメンタリー的な視点からはそこそこ興味を引く作品ではあった。ただ、もっとアブナいイカレポンチが虫みたいに人を殺す猟奇犯罪映画ブームを通り越した現在から見るとちょっと古くさいつーか、ピントが外れているように思えた。ペンの演じる役柄のレンジの広さは感心するし、サム・ピックの臆病さとみじめったらしさもよく演じられてるけど、サム・ピック自身に説得力がないからイマイチ印象は薄い。
ニクソンも関係ないからタイトルにつけるのはやめてほしい。政治スリラーを期待してた人にはがっかりだ。

ラストのハイジャックのシーンはそれなりの迫力あったが、全体的にはバイオレンスが不発の「タクシードライバー」みたいな感じかな。全盛期のデニーロと比べてペンは決して見劣りしないとはいえ、もう少しエッジの効いた犯罪者を演じてほしかった。

他に出演は「21グラム」のナオミ・ワッツ。監督はニルス・ミュラー。

posted by onion_slice at 17:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | クライム
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。