2006年06月25日

ライフ・イズ・ミラクル(2004,セルビア・モンテネグロ)

久しぶりに素晴らしいの一言に尽きる映画を観た。

監督は「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッツァ。舞台は、1992年に始まるボスニア紛争の暗雲立ちこめる小さな村。主人公は鉄道マニアのセルビア人ルカという技師で、息子のミロシュはベオグラードでサッカー選手になる夢をもち、その夢が叶いかけたところで徴兵により内戦に駆り出される。オペラ歌手の妻ヤドランカは息子の徴兵にショックを受け、ハンガリー人の音楽家と逃げてしまう。悲嘆に暮れるルカに追い打ちをかけるように、ミロシュが捕虜にされたという知らせ。息子を取り戻したいがなす術のないでいるところへ、ミロシュの友人が捕虜としてムスリムの女性サバーハを連れてくる。サバーハをミロシュと交換する計画のはずが、彼女に恋してしまい、戦火の中を二人で逃げることを決意する。

かなりヘビーなテーマながら、クストリッツァならではの独特のユーモアセンスでかなり洒脱なコメディに仕上がっている。コメディなんだけど、決して戦争に皮肉な視線を投げるのでなく、物語の細部から内戦の悲劇的なリアリティが伝わってくるすごい映画だ。

セルビア・モンテネグロ、ワールドカップではアルゼンチンに6-0の救いがたいぼろ負けだったが、こうした映画をつくれる監督がいることはまったく素晴らしい。

posted by onion_slice at 19:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ヨーロッパ
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