2008年04月30日

「顔のない眼」「ファニーゲーム」

しばらく映画を見てなかったが、ツタヤの会員証期限切れで更新ついでに何か借りることにした。なんとなく気がめいるような映画が見たい気分で、選んだのはフランスの古典ホラー「顔のない眼」と、ミヒャエル・ハネケのウルトラ・バイオレンス映画「ファニー・ゲーム」。

「顔のない眼」は、事故で顔がぐちゃぐちゃになった娘に顔面移植するため、外科医が若い女をさらって犠牲にするというストーリー。私は極度の医療恐怖症で、注射打つシーンだけでも身震いするのだが(そのくせ、スプラッタの首チョンパシーンは割りと平気だったりする。。なぜ?)移植手術シーンの気持ち悪さは卒倒寸前だった。
ホラー映画としての出来はさておき、修復できない傷を負った女性というテーマが心理的にかなりつらい。



「ファニーゲーム」は、若い異常者2人が別荘地の家族の家に侵入し地獄のような責め苦を味あわせるサディスト映画。残虐な描写に、もうやめろと目を覆いながらも指の間から見てしまうある種不道徳的な快感というか、異常な事件に同情しながらも覗き見的好奇心を抑えられない自分の中の黒い欲望をまざまざと見せ付けられる暗い興奮がある。しかもハネケときたら、客のそうしたいやらしい欲望をあおるように、異常者2人にカメラ目線で「まだまだ映画の尺は残ってるんだぜ。お楽しみはこれからだ」みたいなことを言わせたりと、趣味の悪いメタ映画的な小細工を仕込んでるものだから腹が立つ。

個人的に見ていて最後の最後までこの種の不快感から解放されなかったのは、パゾリーニの「ソドム」と、イーライ・ロスの「ホステル」、それにこの「ファニー・ゲーム」ぐらいか。

ハネケの映画は他に「ピアニスト」しか見てないが、あれも後味の悪い作品だった。それにしてもこのおっさん、相当病的である。先日、オーストリアで自分の娘を24年間監禁して子供を7人生ませた鬼畜じじいがつかまったショッキングな事件があったが、こうした事件にも通底する異常さをとらえる視点には独特のものがある。他の作品もみたくなった。

ちなみに「ファニー・ゲーム」は2007年、ハネケ自身がアメリカバージョンとして新たにリメイクしている。いたぶられる夫婦役にナオミ・ワッツとティム・ロス、異常者役にはマイケル・ピットという面白い配役。しかしまあもう一度このひたすらイライラする作品を見る気になるかどうか。。



posted by onion_slice at 22:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | サスペンス・ホラー
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