2010年04月17日

ロード・キラー

監督ジョン・ダール、脚本J.J.エイブラムス他、出演スティーブ・ザーン、ポール・ウォーカー、リリー・ソビエスキー。2001年アメリカ。

何気なく見たが好きなタイプの映画。あほな若者がCBラジオでおちょくったトラックドライバーがサイコキラーで、しつこく追っかけられる。なんとなく、「デス・プルーフ」をイーライ・ロスが撮ったらこうなるかも、というようなノリだ。スリラーの基本をおさえつつ、あほな兄弟の希薄に見えてしっかり結ばれた絆がアツい、優れたバディ・ムービーの気質も持っている。

エイブラムスが噛んでいるとやはり面白いな。明日はCS録画した「クローバーフィールド」を見る。最近映画館にもツタヤにも全く行かず、BS・CSソースでしか映画見ないので、「スタトレ」はまだ未見。


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2009年11月23日

ミスト

監督フランク・ダラボン、原作スティーブン・キング、出演トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン。2007年。

力作だった。怪物の潜む霧に囲まれスーパーマーケットに籠城するシチュエーションだけでたまらないが、この外からの恐怖に加えて、籠城する中で宗教狂いのオバサンが皆を扇動していくという内側からの恐怖があり、二つの恐怖にサンドイッチされた主人公たちの絶望がゾワゾワと伝わってくる。

この手のホラーは何度見ても飽きない。恐怖を感じつつも、自分もあんな目に一度ぐらい遭ってみたいという不思議な感覚がふつふつと内部に沸き立ってくる。キングのホラーはこの中毒性をもった恐怖感覚を刺激するのが本当に巧い。

エンディングは少し残念。それまでせっかく丁寧に描いていた主人公たちの生への執着・希望がやや乱暴に切り捨てられ、映画として落としやすいところに落としたという感は否めない。原作は違うらしいがどういう終わり方なのかな。個人的には小説「セル」みたいな結末が好きなのだが。


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2009年04月01日

BSでやってたので観てみた。黒沢清作品。

呪い系のジャパニーズホラーは一切面白いとも怖いとも思ったことがないんだけどこれはなかなかよかった。幽霊(葉月里緒奈)の描写もステレオタイプだし、小西真奈美の役どころもすでに死んでいるだろうと容易に想像がつく月並みのプロットで、サイコスリラー的には凡庸だけど、観た後で心にがっしりと鉤をつけられたような不思議な感覚に囚われる。

成仏できずに現世とあの世の狭間でさまよう幽霊モノの形をとっていて、「リング」だの「呪怨」だの流行ホラーに便乗したようなもっともらしい怨念にまつわるエピソードで一応ストーリーの裏書きをしてはいるが、そうした創作上の理由付けを超越して現れる不条理な伊原剛志の死に方や小西真奈美の叫びのワンカットが、観ている人の存在基盤を作中に何度も象徴的に発生する地震のように否応なく揺り動かしてくる。まさにムンクの「叫び」のように、語らずして人を震え上がらせる絵画的効果を持っている作品だと思う。もっと台詞削ってもよかったと思うが、まあジャンル映画だからある分量の説明は仕方ない。

実は黒沢清作品(というか最近の邦画全般。。)をほとんど観てないんだけど、表面上は今風のトレンドに合わせながらも、作家の抱える根源的なテーマをしっかり投影した抑制のとれた作品で気に入りましたね。



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2008年04月30日

「顔のない眼」「ファニーゲーム」

しばらく映画を見てなかったが、ツタヤの会員証期限切れで更新ついでに何か借りることにした。なんとなく気がめいるような映画が見たい気分で、選んだのはフランスの古典ホラー「顔のない眼」と、ミヒャエル・ハネケのウルトラ・バイオレンス映画「ファニー・ゲーム」。

「顔のない眼」は、事故で顔がぐちゃぐちゃになった娘に顔面移植するため、外科医が若い女をさらって犠牲にするというストーリー。私は極度の医療恐怖症で、注射打つシーンだけでも身震いするのだが(そのくせ、スプラッタの首チョンパシーンは割りと平気だったりする。。なぜ?)移植手術シーンの気持ち悪さは卒倒寸前だった。
ホラー映画としての出来はさておき、修復できない傷を負った女性というテーマが心理的にかなりつらい。



「ファニーゲーム」は、若い異常者2人が別荘地の家族の家に侵入し地獄のような責め苦を味あわせるサディスト映画。残虐な描写に、もうやめろと目を覆いながらも指の間から見てしまうある種不道徳的な快感というか、異常な事件に同情しながらも覗き見的好奇心を抑えられない自分の中の黒い欲望をまざまざと見せ付けられる暗い興奮がある。しかもハネケときたら、客のそうしたいやらしい欲望をあおるように、異常者2人にカメラ目線で「まだまだ映画の尺は残ってるんだぜ。お楽しみはこれからだ」みたいなことを言わせたりと、趣味の悪いメタ映画的な小細工を仕込んでるものだから腹が立つ。

個人的に見ていて最後の最後までこの種の不快感から解放されなかったのは、パゾリーニの「ソドム」と、イーライ・ロスの「ホステル」、それにこの「ファニー・ゲーム」ぐらいか。

ハネケの映画は他に「ピアニスト」しか見てないが、あれも後味の悪い作品だった。それにしてもこのおっさん、相当病的である。先日、オーストリアで自分の娘を24年間監禁して子供を7人生ませた鬼畜じじいがつかまったショッキングな事件があったが、こうした事件にも通底する異常さをとらえる視点には独特のものがある。他の作品もみたくなった。

ちなみに「ファニー・ゲーム」は2007年、ハネケ自身がアメリカバージョンとして新たにリメイクしている。いたぶられる夫婦役にナオミ・ワッツとティム・ロス、異常者役にはマイケル・ピットという面白い配役。しかしまあもう一度このひたすらイライラする作品を見る気になるかどうか。。



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2008年01月04日

ルーシー・リューの「ブラッド」

ルーシー・リューが殺されて吸血鬼としてよみがえり復讐を誓うゴシック・スリラー。

ルーシーと吸血鬼という結びつきの意外さに惹かれたが、中身は平々凡々の3流ホラーでしかなかった。まず吸血鬼がビジュアル的に貧相すぎ。まったく人間と同じ姿で、何か特別に人間を凌駕する肉体的能力があるでもなく、ただ人の肉にかぶりついて血をすするだけ。吸血鬼の恐ろしさを表現するのにもっと想像力を働かせる余地があるはず。ヒロインも半端で、ルーシーの武器がちんけなボウガン一発というのが味気ない。

脚本のつくりもあまい。自殺を図ったルーシーを救い、吸血鬼社会で生きる助言をしてくれる、かつての吸血鬼のリーダーだったというなぞの人物がその後まったく出てこないという投げっぱなしのプロットには唖然とした。

ホラーとして中途半端なら、せめてもう少しエロチック路線に走るとかしてくれれば救いはあったと思うんだけど、冒頭の女の子の垂れパイのカット以外は特筆すべきものもない。

ルーシー・リューのファンだったら、暇な休日にポテトチップスでも食いながら見るにはそこそこ楽しめるかも。ファンじゃなければひたすら退屈な映画。

(追伸:見てるときは気がつかなかったけど、ルーシーが復讐相手を探しにやってくる店のバーテンダー演じてるのはマリリン・マンソンなんですね)



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2007年09月09日

悪魔のいけにえ

グロホラーの元祖といったらこれ。DVD、最近になるまで発売されてなかったとのこと。

ホラーに免疫のできた目で今見るとお化け屋敷のような感覚で見れるけど、子供が見たら超絶トラウマ体験になること間違いなし。気狂い家族の人肉食卓シーンはぶっちぎりの鬼畜度で、これだけ胸をむかつかせてくれる映画のシーンは他に思いつかない。

スラッシャー系の映画って見ていて猛烈な嫌悪を感じるんだけどついつい次から次へ見たくなる不思議な魔力がある。「デス・プルーフ」見たい。



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2007年08月16日

スネーク・フライト

護送される殺しの目撃者を消すために、ギャングが飛行機に大量の蛇を送り込むという荒唐無稽なシチュエーションのスリラー、、なんだけどハラハラ感はほとんどなく、コメディに近いユルい感じのノリで進んで行く。

とにかく演出のテキトーさがすごい。でっかいボス蛇が一度だけ出てきて、こいつとの対決になるかと思いきや完全放置状態だったり。乗客のキックボクシング使いのブルースリーみたいな東洋人も、ギャングのボスと何か関係ありそうな雰囲気醸し出しておきながら無意味な脇役だったり。
まあ同じストーリーをシリアス調でやったら、何百本もつくられてるハリウッドのまんねりパニック映画にしかならなかったのを、あえてB級っぽくみせることで新鮮味は出てる。

ちなみに、日本語字幕もテキトーきわまりなく、役者のしゃべってる台詞の半分以下しか日本語で出ないし、出ても意訳しすぎで意味不明。よほど英語わからないやつがつけたのか、わざと中途半端にやってるのか不明だけど、これはさすがに商品としてどうかと思う。仕方なく吹き替えで見たけど、サミュエル・L・ジャクソンの声があってねー。




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2007年08月15日

SAW

暑いので久々にホラーを見たくなり、いまさらという感じだけど「ソウ」。

バスルームで二人の男が対極の位置で鎖にしばられ、中間には死体が転がっていると。物語の始まり方としてはかなりエキサイティングだけど、蓋を開くと頭でっかちで尻すぼみしてく印象を受けた。最初の極限状況だけが思いつきとしてあって、それに合わせて強引に話の肉付けを行っていった感がありありで、仕上がりが粗い。
とはいえ低予算と短期間でつくったと聞くとそれもむべなるかな、という感じ。グロシーンはかなりエグいけど、「ホステル」に比べたらまだ可愛いもんだ。

きらっと光る役者には欠けるが、「LOST」のアザーズの親玉のベン(マイケル・エマーソン)が出てたのでちょっと面白かった。相変わらずフリークスな役柄が似合う人です。

2と3はもういいかな。犯人ジグゾーの正体分かった以上、面白みも半減しそうな気がする。







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2007年04月26日

キャビン・フィーバー

「ホステル」がなかなか面白かったのでイーライ・ロスの初作品「キャビン・フィーバー」も見てみた。

大学生5人が山の中にキャンプに行って、殺人ウイルスに次々感染していく話で、シチュエーションとしてはスティーブン・キングっぽいんだけど、ノリはロメロのゾンビのような、どこかギャグじみたブラックコメディ風テンポで進む。大学生がひたすら自分が助かることしか考えていないので、主人公に共感できず突き放して見れるのがそう感じさせているのかもしれない。

「ホステル」もそうだったけど、女の子はかなり可愛い(カレン役のジョーダン・ラッドは「グラインドハウス」にも出演しているらしい。期待)。そしてセクシーな雰囲気をめいっぱい演出しておいて、後半グロシーンの連続でこれでもかというぐらい攻めて来る。
エロとグロの使い分けがものすごくうまい(女の子がバスで脚を剃っていて感染部位の肉片が削げ落ちていくところとか)。

個人的には「ホステル」よりこっちの方が好き。「ホステル」はエグ過ぎ。




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2007年04月22日

ホステル

日本公開が待たれるタランティーノ&ロバート・ロドリゲスの「グラインド・ハウス」だけど、2本立て構成の間に挟まれるフェイクのトレイラーを撮った監督がイーライ・ロス。低予算スプラッタ「キャビン・フィーバー」に次いで、タランティーノのプロデュースの下に撮ったのがこの作品「ホステル」だ。

内容は、セックス目的でヨーロッパを旅するアメリカ人2人と、道中で知り合ったアイスランド人が、観光客相手にすぐ股を開く女たちだらけというスロヴァキアのホステルの存在を知る。ところが行ってみると金払って人を殺す変態鬼畜であふれた殺戮の町だった、というもの。話としてはありきたりなストーリーだけど、実話に着想を得たというのが驚き(なんでも、タイのウェブサイトで金を払って殺される人を募集しているのがあるらしく、殺される人は家族に保険金を与えるという)。

前半がエロ、後半がグロというふうに分かりやすく分かれていて、エロシーンの質は高い。女の子も可愛く、男女混浴スパのシーンはかなり必見。
目の保養をたっぷりしたところで、後半の常軌を逸した殺戮ショーに投げ出される。ホラー映画のグロシーンはわりと平気で見れる方だと自負はあるんだけど、この映画の異常な感覚にはついていけなかった。アキレス腱をバッサリ切るシーンがあると聞いてて心の準備をしてたけど実際に直面すると完全にすくみあがったし、日本人の女が目玉くりぬかれるシーンも卒倒もの。
エンドクレジットが出てようやくサイコな世界から解放された瞬間、これだけほっとしたのも初めてかもしれない。

主人公パクストン(ジェイ・ヘルナンデス)は罠にぬけぬけと入り込んでしまうアホなやつだけど、異様な雰囲気を感じながらも友達を助けに行くところは好きだ。この前に見た「ディセント」で描かれた女の友情が希薄すぎたというせいもあるだろうけど。

すでに続編の製作も決定しているようで、見るの怖いけど期待
(心臓に悪いので劇場で見る度胸はないが)。




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2007年04月21日

ディセント

イギリス製スプラッタ映画。2005年。監督ニール・マーシャル。出演シャウナ・マクドナルド、ナタリー・メンドーサ他。

6人の女ともだちがアパラチア山脈の洞窟に探検に行き、人食い地底人と恐怖の遭遇をするという話。
主演が皆女のホラーというのはなかなか好奇心をくすぐるけど、残念なことに美人率は0に近い。

前半は家族を事故でなくした主人公サラ(マクドナルド)を慰めようと探検に繰り出す女ともだちの友情が描かれ、洞窟で閉じ込められるあたりからジェットコースター展開にもっていく。地底人登場までがやや引っ張り過ぎという気がするが、この後は地底人と女たちの怒濤のバトル。女の一人がのど笛食いちぎられ首がぴゅーっと飛んだと思えば、女たちも負けずに地底人をツルハシ脳天落としで反撃。仲間を失いながら、不気味な地底人を蹴散らして洞窟の出口へ向かって行く。

映画のパターンとしてはありきたりだけど、何も考えずに見る分にはそこそこ楽しめる。
スコアつけるとこんな感じ。

ストーリー ★★
心臓バクバク度 ★★★★
悪趣味度 ★★★★
怪物のインパクト ★★
総合スコア ★★★





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2006年01月15日

ハイド・アンド・シーク(2005,米)

副題に「暗闇のかくれんぼ」とあるが、メインタイトルですでにかくれんぼって言ってるから冗長な邦題だと思うのは私だけでしょうか。。

母の死がトラウマになり、頭の中で想像上のともだちをつくりあげ精神的に崩壊していく娘(ダコタ・ファニング)を救おうとする父親(ロバート・デ・ニーロ)。という、わりとありふれた話の設定なのですが、想像上のともだちの行為がエスカレートしていって、猫が虐殺されたり、ついには人まで殺され、エグいサイコ路線に展開していきます。

エンディングで予想できないどんでん返しがあるともったいぶってるわりには、ジョニー・デップの「シークレット・ウィンドウ」とほぼ同じオチなんで、拍子抜けしてしまった。動物殺しも壁の血文字もそっくりで、かなりパクリくさい。怪しい隣の夫婦は注意を逸らさせる伏線なんだろうけど、明らかに中途半端で、十分に役割が練られていない。

それにしても、デニーロも普通の役者に落ち着いてきたな。マーロン・ブランドはジジイになっても異様な存在感を放ってたけど、デニーロは今回みたいなサイコパスを演じてるときでさえ、昔のようなあぶなっかしさが感じられなくなってきた(あ、ネタバレごめん)。

「天才子役」ダコタ・ファニングは、確かに年にしちゃできすぎた演技だけど子役だけで終わりそうな気がする。ファムケ・ヤンセンはやっぱり綺麗ですが、これまたステレオタイプな役柄に終わってしまってる。

まあ、見て損はしないけど、何から何まで教科書的なサイコスリラーってことで。

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2005年12月29日

ランド・オブ・ザ・デッド(2005,米)

ジョージ・A・ロメロの20年振りのゾンビもの。

デニス・ホッパー見たさに観賞したものの、ホッパー演じる街の権力者カウフマンの役柄がステレオタイプで面白くなかった。ホッパーの演技も昔のようなキレが全くない。
主演のサイモン・ベイカーも存在感薄くて話にならん。ヒロインのスラック役にはホラー映画の重鎮ダリオ・アルジェントの娘エーシア・アルジェントで、「スタンダール・シンドローム」以来久しぶりに見たけど、これまたぱっとしない役だ。

図式的にはダニー・ボイルの「28日後」と似てる。ゾンビを一掃し荒廃した世の中で権力を握ろうとするクレイジーな人たちがでてきて、それに対してアンチな考えを抱く草の根ゲリラ的な主人公たちがいて、ゾンビとの三つどもえ合戦になっていく。まあ、昔みたいにゾンビが襲うだけだとみんな怖がらないだろうから、極限状況下の人間の狂気みたいなテーマにもっていって新しい路線を切り開こうとする努力は分かる。だけど話が図式的すぎて結局マンネリな形で収束しちゃってる。

しかしゾンビに食われるシーンなんかはさすがロメロ、とうならせる昔ながらの悪趣味さにあふれていて、期待を裏切らない。とはいえ、やはりこの手のジャンルは慣れてしまったのか、見ててもまったく怖いと思えない。というか、元々ゾンビ映画ってジャンルはホラーよりもコメディっぽいからいいんだけど。

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2005年10月23日

コンスタンティン(2005,米)

地獄行きの運命を変えようと点数稼ぎのために悪魔退治をする私立探偵ジョン・コンスタンティンを描いたホラー・アクション。監督フランシス・ローレンス。

人間界への侵入をもくろむ悪魔を食い止めようとする超自然的な能力をもつ人間という設定はわりとありふれてるけど、キアヌ・リーヴス演じるコンスタンティンのダークなヒーロー像は新しく、ステレオタイプな正義vs悪のストーリーになるのを救っている。肺がんなのにタバコを決してやめないだけでなく、ヒロインのアンジェラ(レイチェル・ワイズ)と最後まで恋に落ちることがないというのも、コンスタンティンの孤高さを演出していて良い(アンジェラがキスしたがってるんだからしたれよ、とは思うが)。

文字通り地獄絵図を描いた特撮も見所ありで、エイリアン風のキモキャラが無数に蠢いてる荒れ地の光景は夢に見そうだ。それから、サタンの息子マモンを人間界に召喚しようとしている黒幕が大天使ガブリエルという、大胆というか、よくカトリックから抗議されなかったな、というぶっ飛んだ設定である。ガブリエル演じるチルダ・スウィントンの残酷で冷徹な役はかなり良い。

アメリカ版「悪魔くん」か「デビルマン」みたいな感じでなかなか楽しめました。原作のコミック「ヘルブレイザー」も読みたいぞ。探しにいこうかな。

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2005年09月11日

URAMI(2000,米)

「ゾンビ」のジョージ・ロメロが監督。"URAMI"は邦題で、原題は"Bruiser"。

主人公のヘンリーは大衆紙の出版社で働き、そこそこの稼ぎを得てきれいな奥さんもいる。しかし自己主張する能力に欠けており、パワハラとセクハラの権化のようなボス、ミロ・スタイルズにアゴで使われてる。おまけに、ヘンリーが主催するバーベキューで妻がミロの性器をしごいてるのを目撃し、妻に怒りをぶちまけようとするが逆ギレされて「役立たずのカス男」とまでののしられてしまう(ひでえな)。
次の朝目覚めるとなぜか顔がなくなり、代わりに首の上には白い、無表情なマスクがくっついていて皮膚と一体化している。夢であってほしいと願うが、自分を馬鹿にし金を盗む家政婦に腹が立って殺してしまうと、内部に渦巻く復讐心に火がつき、妻やミロへのリベンジを決意する。

顔がマスクになったあたりで陳腐なストーリー設定に失望し始め、そうはいってもホラーの巨匠ロメロだからただでは終わらないだろうと、中盤以降賭け続けた淡い期待はついに報われないまま最後まで駄作路線まっしぐらであった。殺しのシーンはこの上なく中途半端で、ホラーとしても怖くないし、リベンジものとして見てもすかっとするカタルシスを与えてくれない。それから、なんだか時代感覚が古くさくて、21世紀の作品なのに80年代前半のようなアナクロニズムを映像全体から感じる。

まあ誰が見てもこの映画にハイスコアをつけることはないだろうが、ある種許せる駄作ぶりというか、最後の最後までハズしっぱなしの冴えない演出と時代錯誤の悪趣味さ加減に、見た後つい吹き出してしまった。ラストシーンのコケ方には痛々しさすらつきまとう。駄目な映画見て時間を無駄にしたいときがある、という私のような奇特な人にはある意味でお勧めだが、ロメロの「ゾンビ」シリーズを敬愛する諸兄には完全に黙殺してほしい一作だ。

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2005年09月10日

スリーピー・ホロウ(1999,米)

ホラー好きにはめちゃお勧め。
監督は初代「バットマン」のティム・バートン、出演はジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチー、ミランダ・リチャードソン、クリストファー・ウォーケン。

時は1799年のニューヨーク。デップ演じる保安官クレーンは、強引な自白強要で犯罪を一掃するお上のやり方が気に入らず、科学的方法と分析に基づいた近代的捜査の導入を主張。すると、クレーンのやり方を試すため、お上は「スリーピーホロウ」という小さな村へクレーンを送り込み、そこで起きている連続殺人事件を解決させようとする。そこでは、「ヘッドレス・ホースマン(首なし騎士)」という怪物が現れ村人を斬首しているという。

この科学と啓蒙の時代に幽霊なんざいるわきゃねえだろが、と村に単身乗り込み、怪しげなメカニックデバイスを駆使して調査を進めるクレーンだが、彼の目の前で文字通り首のないホースマンが現れ、彼に有益な情報を与えようとした村人の首をスパーンとはねてしまう。ここでてっきり、金田一少年みたいに、首なし幽霊は何らかの幻視的トリックで、真犯人は生身の人間に違いねえっ、とクレーンの推理が進んでいくトリック暴きの展開なのかと思いきや、なかなかどうして、その後も首なし男が何度も登場して、もはやトリックとは言いがたい確固たる現実の存在として暴れ回り、クレーンと村人に恐怖を与え続ける。
まあ、この首なし騎士の正体がなんなのかは、映画を見て納得していただきたい。狐につままれたような気がしながらも、最後には、う〜む、なかなか考えたな、と膝をたたかずにはいられないだろうと思う。ただ首刈りのシーンはかなり強烈なのでご用心。(それにしても、あの首なし男が暴れ回るのはどうやって撮ってるんだ?)

役者について言うと、デップはやっぱり才能あるな、と実感。本作のクレーン保安官のように、インテリの風貌でありながらもどこか三枚目な存在感の役をやらせたらピカイチだ。ミランダ・リチャードソンの魔性的なオーラも、ウォーケンの鬼気迫る迫力も、リッチーの可憐な脆さも素晴らしく、絶妙なキャスティングである。

夜中の12時過ぎから眠たい頭で見始めたのだが、タイトルの「スリーピー」という言葉と裏腹に、サプライズな演出の連続が面白くて目がギンギンに覚めた。
これは文句なしにマスターピースと呼んでいいと思うぜぃ。

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2005年09月03日

28日後(2002,英)

「トレインスポッティング」のダニー・ボイルが監督。
交通事故で昏睡状態だった男ジム(キリアン・マーフィ)が28日ぶりに目覚めると、ロンドンは人を凶暴化して殺すウィルスの感染によって壊滅状態にあった。数少ない生存者であるセレーナ(ナオミ・ハリス)たちと救済を求めて廃墟をさまようが、ゾンビと化したウィルス感染者に襲われ、容赦ない殺し合いの世界に投げこまれる。

ロメロのゾンビ」を、ウィルスという今日的なテーマを背景にリメークしたような作品。しかしゾンビとの戦いというよりは、極限状況に置かれた生存者の間のテンションに重きが置かれているようで、主人公が、モラルと平常心を失い獣化した人間の起こす狂気の中をサバイバルしていくストーリーに発展していく。
話の視点はいまひとつインパクトがないが、ゴーストタウンと化したロンドンの風景は荒涼とした終末感をたたえていて、ビジュアル的にはなかなか。ただゾンビとの絡みが少ないのが多少物足りないのと、登場人物に深みがないのが難点。

それにしてもDVD安いな。

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2005年08月20日

シークレット・ウィンドウ(2004,米)

暑い熱帯夜をしのごうと、久しぶりにスリラー映画が見たくなり選んだ「シークレット・ウィンドウ」は当たりだった。
主演はジョニー・デップ。原作はスティーヴン・キング。

デップ演じる主人公モート・レイニーは、妻に浮気され離婚調停を進めているがまだ彼女に未練があり、寝取られた劣等感を抱きつつ、毎日ソファに寝そべりスナック菓子をぼりぼり食ってあとはだらだら執筆する怠惰な人生を送る小説家だ。そんなある日、自分の小説を盗んだと言いがかりをつける男に訪問され、シカトをきめこんでいると付きまとい行為がエスカレートしていき、妻や友人を巻き込んだ常軌を逸した脅迫にさらされていく。

ストーリーはわりとありがちで、スリラーらしく終盤にはひねりが用意されてるが、今までなかった斬新なひねりでもなく、この手の作品を見慣れてる人には容易に予想つくことだろう。ただ単なる一ひねりでは終わらず、「えっ?そんなラストつけちゃっていいの?」っていうかなりブラックな結末に持っていくところが、さすがS.キング、ただでは終わらない。
それと、見終った後で思い返すと作中のいろんなディテールに込められた意味が納得できる点が感心した。例えば、冒頭で出てきた人のよさそうな家政婦がなぜその後まったく出てこないのか、等。スリラーって仕掛けがわかるとそれきりだけど、そういう意味では二回見て楽しめるかも。

演技の方は、冴えなくて怠惰だがパラノイア的な存在感をもつ主人公にジョニー・デップがぴたりはまり役。それ以上にはまり役なのがデップを脅すイタリア系っぽい役者で、異次元から話しかけてるような喋り方とアメリカ南部のファナティックな田舎農民風いでたちは心底不気味で、こんなやつにストーキングされるデップに(終盤までは)まったく同情してしまう。

キングの原作の映画化は当たり外れが多く、どっちかといえば外れの方が多いと思うが、これは個人的に気に入ったね。「ドッグヴィル」なんかと同じだけど、この手の結末にスカっとするおれって性格よくねーなとか思ったりもする。あー、それにしてもキング久々に読みたくなってきたぜ。

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2005年08月13日

デーモンラヴァー(2002,仏)

監督はオリヴィエ・アサイヤス。出演はコニー・ニールセン、クロエ・セヴィニー他。
日本の変態アニメ製作会社との契約競争をするフランスとアメリカの会社の対立の狭間に置かれ、産業スパイ活動の応酬に巻き込まれるうち謎の残虐拷問サイトの世界へ足を踏み入れるやり手のキャリアウーマンを描く。

一言でいうとしょうもない映画。エロアニメとか残虐サイトとかにスポットを当てて、さも現代の空虚な異常性みたいなものを強調したがってる点が何ともしゃらくさい印象を受ける。そうした安っぽい題材を似非アートっぽいオブラートで包んでる小手先だけの映画だってことは、最初の1時間ほど見ればわかってもらえると思う。自己満足的なアートごっこ以外に伝えるべきことがないならないで、せめて良質のサスペンスといいうるぐらいのストーリー上のツイストを見せて欲しかったが、脚本もゴミで、結末の中途半端具合に至ると、こんなもので金とろうとした総責任者としてアサイヤスをぶん殴りたくなる。
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2005年05月28日

コラテラル(2004,米)

舞台はロサンゼルス。主人公マックスは、いつか自分でリムジン会社を立ち上げる夢想に浸ってる平凡なキャブドライバー(ジェイミー・フォックス)。検事だという、タイプの女(ジャダ・ピンケット・スミス)が乗車して、親しくなり名刺ももらうが電話をする度胸もない。自分のダメな人生を嘆いているうち、次に乗ってきた客は麻薬組織に雇われたコントラクトキラー(トム・クルーズ)で、マックスを待たせいきなり人を殺す。殺し屋は夜明けまでに5人殺さなければならないと言い、マックスは人質にされる。大人しく殺し屋にしたがい、彼が人を殺すのを制止できずにいるが、最後のターゲットが偶然今夜乗せた検事の女だと知ると、殺しを食い止めようと決意をする。

映画に出てくるキャブドライバーって、誰よりも街を知ってるのに、誰よりも街から疎外されたような独特な雰囲気をもってて、ジェイミー・フォックスが演じるマックスも、ロサンゼルスの路地なら知りつくしてるけど、そこに存在してるあらゆる歓楽や冒険から隔絶されているような、悲哀たっぷりの人間臭さがいい。
トム・クルーズの殺し屋は悪くないが、まあやはりトム・クルーズなんでどこか一本調子だ。

深夜の混み入ったダンスクラブで殺し屋と麻薬組織と警察が三つ巴で撃ち合うシーンは、忘れがたい路上の銃撃戦が魅力の「ヒート」を撮ったマイケル・マンらしく、血が沸き立つ臨場感がある。

最後の方はちょっと型どおりなのが残念だ。殺し屋の最後の標的が、偶然前に乗せた客だとかは、まあそういう都合のいいプロットがないと映画なんて成り立たないからいいんだけど、結末は誰もが予測できる順当すぎる結末で、サスペンス映画の魅力である、「ああ、裏切られた!」っていう楽しみがない。中盤まで丁寧に物語を組み立ててるだけに、終盤が惜しい。うーん、ヒッチコックもっと見て勉強しろよ。

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